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実際に、鉢植え専門店でも、屋上の棚場に五葉松が並んでいるのを見かけることがよくあるのはこのためです。 たとえ冬であっても、五葉松の場合は軒下に置くのは好ましくありません。 なぜなら、軒下は露が降りないからです。 いっぽうこれに対して、サツキは半陰樹(中陽樹)に属し、日照は五葉松ほど多くは要求しません。 病害虫の問題を除けば、通風のことも考慮する必要はないのです。 耐寒性に関しては、五葉松ほどではありませんが、かなり強い性質をもっています。 ただ、サツキでもっとも注意しなければならないのが、冬の乾風です。 ですから、五葉松では屋上がもっとも好ましい条件なのに対して、サツキでは冬期間の屋上はもっとも悪条件の所といえます。 北国の樹種は寒さに強いが、南国の樹種は寒さに弱い。 鉢植えの耐寒性とは、個々の鉢植え樹種がどの程度の低温にまで、障害を受けずに生育できるかの目安です。 しかし、実際には単なる低温というより、乾燥との関係が大きく作用しているのです。 いわゆる観葉植物などに多い熱帯性の樹種では、たしかに低温によって障害を受けたり枯死ずる例もあります過しかし、ゴ般に鉢植えに用いられる日本国内原産め湿帯性樹種℃は、単なる低温によって植死する例はきわめで稀です。 冬期に障害を受けたり枯死する原因は、ほとんどが乾風と低温との相乗作用によるものと考えてよいでしょう。 それでは以ドに、鉢植え樹種の耐寒性と、寒害乾害の実態について糞覗してみましょう。 |