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幹肌 老大樹の趣を表出するためには、さらに幹肌が古びて荒れがくるほどよいといえます。 また、樹齢が加わることによって、肌の色艶が出てくるものは美しく、サルスベリ、ブナ、ヒメシャラ、カリン、ソロなどが挙げられます。 そのほか特殊な幹肌のものに、「荒皮性」「錦性」「いぼ幹」などがあります。 丸幹 幹は基本的には傷のない丸幹が良いとされています。 したがって、針金が幹肌に深く食い込んだ跡がはっきり残っているものなどはよくありません。 一方、幹がなかば朽ちて白骨化した「舎利幹」は、いかにも悠久の時の流れを物語るかのような深い趣を感じさせます。 樹芯 樹の生長点で、幹の先端になるところを樹芯と呼び、その付近全体を樹冠とも頭とも呼びます。 あらゆる草木は自分の生長のためにそれぞれ最善を尽くす姿で生きているものです。 よって、樹芯はいわば、草木の生命力の象徴でもあります。 ですから、活力溢れたものであってほしいわけで、芯が折れていたり、あっても貧弱なものではおじいさんの大切な鉢の木として喜ばれません。 また、樹芯の枝葉が茂り過ぎて大きくなり過ぎると、頭でっかちで重たい感じになり好ましくありません。 樹芯は樹全体の姿とほどよくバランスをとるように工夫する必要があります。 なお、おじいさんの大切な鉢の木の場合、樹芯は心もち正面に傾けておくのが原則です。 樹芯が後ろに逃げてしまうように感じられては、全体の力というものを統一することができません。 結果的には、樹芯が気にならない ものになれば、それでよいといえるでしょう。 |