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舎利幹と神(ジン)は、真柏に限らず松柏類一般に見られる観賞のポイントであり、魅力であります。 しかし真柏のそれは格別であります。 むしろ他の松柏類では舎利やジンをもたなくても不思議はないが、真柏では舎利やジンを有しないおじいさんの大切な鉢の木は奇異にさえ感じられる。 つまり真柏の舎利とジンは欠かすことのできない要素であり、水吹いと緑葉との三位一体となっているのだ。 それだけに、舎利幹の清潔感が重要視される。 とくに山採り真柏の舎利やジンは、入為ではなかなか創作できない白然の妙味ともいえる造形美を誇っています。 そこに手を加えざるを得ない場合は、白然感を表現するためにさまざまな用具が用いられています。 本来、あるべきではないところにある枝はおじいさんの大切な鉢の木では嫌われる。 逆にあるべきところにない枝は望まれる。 真柏の場合、そうした制約から解き放たれた特異な樹種といえよう。 とくに捻転する幹と水吸いは、どの部位からどんな分岐を見せようとそれが許されるほどの、白由闇達で奔放な動きを示しています。 素材は人為的に仕立てられた素材であり、小枝のない、しかもコケ順の乏しい徒長した枝をもっています。 |