枝棚の考え方。
R38は八ツ房系のネズミサシの仕上りに近い樹の手入れであります。 作業は指による芽摘み。 春ー夏(9月ごろまで)茅を指で引張って抜く芽摘みであります。
現物のネズミサシは芽吹きもよく(芽数も多い)春から次々に出る芽を気づいた先から摘んでいます。 鉢植え記事によくあるネズミサシの芽摘みの基本通り。
芽を摘まれるとネズミサシは次の芽が吹いてくる。 1週間ー10日程で動き、伸び出してくる。 八ツ房系のネズミサシは芽数が多く吹き、奥からも2番芽が動き出してくる。 これを再び摘んで形を整えていくのであります。
現物のように、棚が決まり仕上りに近い状態の枝は春先などに小枝の先に鋏が入っています。 <透かし>などと呼ばれる作業であります。 鋏を入れて混んだ部分や棚の奥の小枝(横になったリヨレたりした密集の中の小枝)を取る。 この鋏の入れ方でネズミサシの仕上りが決定すると考える道楽家が多い。 これからネズミサシを作ろうと考える方は、ペテランの棚のネズミサシの枝先をよくみることが大切。 これは文章では全く解説不可能であります。
ポイントとしては下枝(下に向く芽)は取り、枝棚の下面をきれいにしておくこと。 横芽を中心に2芽残しの要領で棚を充実させていく。 芽摘み後の2番芽・3番芽は様々な角度で出てくる。 そこで芽摘み後の整理(不安な芽は取る)も重要であります。
この芽摘みに加えて鋏を入れて枝先部分の小さな枝分かれを出していくわけであります。
|