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取り木前の準備。 素材は取り木前にある程度作っておいた方がよい。 取り木期間中は生育が遅くなるためであります。 まず、充分に肥やしておいた素材の目的とする曲のどこからどの部分が必要かをエンビツなどで印をつける。 つぎにその必要な部分の上、数p〜10数p上で、素材の上部を切断する。 切断の時期は6月ごろがよい。 充分に肥培しておいた素材では、この時期に切られると、ちょうど目的の曲の部分に、たくさんのアタリ芽を持つ。 このアタリ芽を利用して骨組みを作る作業に入るわけであります。 したがって、ちょうど期待する部分にアタリが生じれぱよいのであるが、でない場合もある。 この時は呼び接ぎ等で芽を持たせることになる。 切断時の素材。 素材上部を切断するのは、必要な幹の曲部分を得たいことは無論であるが、大きな理由は、樹勢を追い込みながら目的部分に芽を吹かせることにある。 前年から肥培しておくのもそのためであります。 また切断も、しだいに追い込みながら、ヤケ込みの具合等注意しながら基部へ、昌的のところへと吹かせていくことになる。 アタリ芽。 切にしたい。 そのうち芯になりそうな芽は大彊にし他は押さえぎみに待機させておく。 この芯を走らせる具合で、後の出来が決定する。 |