杢品鉢植えの瑤養の基本は充分に樹勢をっけ、しかもその樹勢が各枝先に秀散してゴツくならないように作る必要がある。 樹勢とはたとえてみれば、水道にホースの破れ穴(各小枝)に分散し、その部分を太くしようとする。
小品鉢植えでは、幹に比較して常に枝は細目に抑制して作っておかなけれぱならない。 それで、強い樹勢は、常時芯立てあるいは、枝の一部を走らせることによって逃がしておく必要があるのであります。 芯を強く走らせておけば、基部の芽は潜芽となっているか、またはごく短く伸長したまま止まっています。 こうして小さな枝・または芽は次に立て替える時の細い枝として利用できるのであります。
一曲ある素材の最初の芯立て 最初の芯立ては素材頭部付近から始まる。 この芯立てで樹勢をぐいぐい上に引張り、なめらかなコケ順を作る。
芯立ての位置は素材の曲の具合にもよるが、大体芽は真上かやや前位置のものを選ぷとよい。 追い込み後アタリがいくつか生じたら、芯とする芽の第一節までをなるべく短くするように、芽先を摘む。 いわゆるチゴ葉部までで節間を止めるくらいにしておく。 素材本体より5nmくらいで第一節が止まれば成功といえるだろう。 この最初の節閥を伸ばしてし
まうと後の栽培に問題が出てくる。
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