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では、ボンサイの正面を決めるにはなにを基準にするのか、について解説します。 写真でご覧のように、ボンサイの素材や種木の根元には真っ直ぐなものや、曲がったもの、出っ張ったもの、シャクレたものなど、さまざまな形があります。 このなかから正面と褒面を決めることになりますが、ポイントになるのは次の言葉です。 「ボンサイも人間も礼節をわきまえた形が好ましく、美しい」。 反肘に「ふんぞり返った態度は、人間も鉢植えも醜く、反感をもたれる」。 たとえば初対面の者同士が挨拶するとき、相手に威圧感を争えたり、微慢な態度をとれば誰からも嫌われます。 あまりに懲惣にされるのも困りますが、少し前かがみになって挨拶されれば、よい感じになります。 これを蔽樹に応用すれはよいのです。 少し具体的にいうと、ボンサイの根元から立ち上がりにかけて、少しだけ内側にシャクレた感じのところが、よい正面の基本となります。 反対に出っ張ったところを正面にしてしまうと、見るたびに抗議されているようで、不愉快になります。 根元から幹の上まで曲がったものは,出っ張りのないところを正面として幹の曲がりを楽しむのです。 |