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ノイバラも手軽に入手できる野の花であります。 これほど豊富にある素材も珍しく、根の利用を考えるとさまざまな形の面白い小品が可能であります。 写真の素材はテリハノイバラでなく、普通のノイバラ。 苗から仕立てていくというタイプの樹よりも、野山や河原、または海岸などの崖から小さい根を掘ってくるような樹種であります。 根は地上に出すと薄く赤茶色の樹皮が剥落し、幹そのものの古びた様子が趣のあるものであります。 この根からは発芽しにくく、いわゆる根伏せは難しい。 根伏せが可能ならば既に多くの名木が登場しているだろうが、よくしたものでバラの根は根での芽吹きはほとんどない。 枝枯れは考えるべき樹種であります。 強く上部の枝を伸ばすと下枝は枯れる。 エゴノキは小品として恵まれた樹で好素材が期待できる性質であります。 木、取り木、実生も容易。 持ちと締った印象の幹でやや赤味を縦縞が入ってくる。 硬質の幹が味。 持ち込むほどに良くなる樹のあたりはキブシと同様。 驚くな好樹が登場しそうで比較的数が少ないのは不思議なところであります。 素材は趣味家はぜひ白作していただきたい。 ありそうで良い小品素材が少なく、印象はいまひとつなのであります。 切り込み作り(新梢を伸ばしては切る)でよく、2岐ないし、V字 の一方を切る鋏作りで仕立てていく。 切りつめると、枝が内側・内側とのびる。 |