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白然との親密さ、瞑想的かつ哲学的な生きざまとあいまって、その役割の重要さのゆえに、牧夫はたいそう尊敬されたのです。 統治者たちは好んで牧夫と対話し、その助言に耳をかたむけた。 何千年ものあいだ、詩入たちは「よき羊飼い」や・そのイヌ、牛、ヒツジやヤギなどを、叙事詩、叙情詩や、田園詩の中心にすえてきた。 現在でも牧夫を主題にした歌は、毎日何千という放送局で放送され、何百万枚ものレコードがくりかえしかけられています。 いっぽう・吟遊詩人は、ほんとうの詩人ではなくて、流行歌の作詞家にすぎず、かれらは牛飼いではなく罎碧うたっています。 いまのカウボーイ・ソングの熱狂者たちは、牛の群れを飼うのは非常に技術を要し、また骨の折れる仕事であって、六〇〇〇年以上の古い伝統をもつ遺産ですことに・ほとんど気づいていないのです。 カウボーイの起源は、せいぜい三〇〇〇年をさかのぼるに過ぎない。 その祖先は、スキタイ入とサル了ト人の馬を使屋飼いたちであった。 |