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ローマのニワトリ小屋は、はしご、高いとまり木、巣、それにキツネやイタチを近づけないようにする、しっかりしたはね上げ戸などがついていた。 ネズミを寄せつけないようにするため、壁が深い土台の上につくられた。 一つの小屋には、四〇ー二〇〇羽のニワトリが飼われていた。 大きな小屋は内部がいくつかに区画されていたので、おんどりたちは、それぞれの連れあいのめんどりとともに、ほかの「家族」とは離れて住むことができた。 さて、ローマ人は、巣についためんどりはほかの家禽の卵でさえも抱きたがることを知っていた。 めんどりはまた・自分がかえしたガチョゥ、カモ、クジャクや繊細なチャボのひななどに対しても献身的に母親の役割を果たした。 ローマの貴族たちの家禽銅育場のなかで、幼いキジやクジャクのひなが・かれらの乳兄弟たちといっしょに走りまわっているのは、ほほえましい光景だったであろう。 このことは、ローマの家禽銅育農家が知っている唯一の知見ではなかった。 そのうえかれらは、家禽をなやます害虫の駆除に有効な方法を開発していた。 すなわち、ハジラミやダニを殺すため、製バン所から鳥小屋までパイプを使って煙を送りこんだといわれる。 |